November 09, 2007




「音読と計算で子供の脳は育つ」 川島隆太 川島英子 共著 二見書房




 本書によると、「頭が良い」というのは、たんに知識が多いことを言うのではなくて、「脳の司令塔の前頭前野が活発によくはたらき、すばやく的確な指示ができる」 ということを意味するそうです。

 どうやら、頭を良くするには、この脳内の「前頭前野」が大きなカギを握っていることは間違いなさそうです。

 「前頭前野」とは、前頭葉の前方、ちょうどオデコの後ろにあり、思考することもコミュニケーションも、意思決定や感情と行動も、さらには新しいものを創り出す創造性もここにあるのだといいます。

 川島隆太さんの研究によると、この前頭前野は、文章の「音読」と単純な数の「計算」をすることで活性化する、ということが分かったそうです。

 「音読」がそれほど脳活性に良いのであれば、それでは「暗唱」はどうなのか?というと、こちらは音読ほど脳を活性化しないことが分かっています。

 「暗唱」は「音読」に比べ、脳内ではたらく領域が少ないというのが理由のようです。

 もちろん、「黙読」も、音読にくらべて脳内ではたらく領域が少ないために、やはり「音読」程は脳を活性化しないようです。

 さらに川島隆太さんの研究によると、「音読」は、速く読めば速く読むほど脳を強く活性化することも分かっているそうです。

 これは右脳教育の第一人者である七田眞先生もおっしゃっていることですし、明治大学文学部教授の斎藤孝先生も、自分の口が回る限界まで速く音読するという「速音読」と呼ばれる脳力トレーニング法を薦めていらっしゃいます。

 音読をすると、実に大脳の70%以上の領域が活性化するそうです・・。

 英語を始めとする語学学習全般にも、この音読学習法は非常に大きな効果を発揮するようです。

 もちろん、それを限界まで速くすることによって、更に能率がアップすることは言うまでもありません。

 更に本書によると、「手で書く」という行為も、脳を活性化させる良い方法であることが分かっているそうです。

 つまり、口にだして音読しながら、それを手で書く。ということは、最高の脳トレ勉強法であるということがわかります。

 短期間で膨大な量の暗記をするときには、限界まで速く口に出して音読しながら、高速で書く。という方法は、かなり有効な方法なのではないでしょうか。

 最先端の脳科学が解明した能力開発方法が、「読む・書く・計算する」という単純作業にたどり着くなんて・・、なんか面白いですよね。

   この本は、「最先端の脳科学を子育てに活かそう」とうコンセプトで書かれている本です。

 この本を読むと、お子様の脳の発達にとって良くない早期教育をしてしまうことを避けられます。

 小さなお子様がいらっしゃる方に、特におすすめの一冊です。


※内容情報・ブックレビューが読めます。
  音読と計算で子供の脳は育つ-最先端脳学者の「夫婦で健脳子育て」

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